04月
11日
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市民交流会の指針は「特集・わたしの山旅」 |
swissinfo を知ったのは、スイス在住の日本人向けに発行されている生活情報誌“Grüezi”からです。昨年夏、当時ヌーシャテル大学でルソーを研究されていたKさんから一時帰国した折にいただきました。
swissinfo はいろいろな記事が満載されてますので、何度となくあちこちの記事を拾い読みしているうち偶然に、槙有恒のアイガー東山稜初登攀直後の写真が目に飛び込んできました。特集「わたしの山旅」朗読(槙有恒著)の中のインタビュー記事です。
この初登攀のときの3人のガイドの一人で、その後ベルン州の大臣も歴任したサムエル・ブラヴァンドさんのお孫マルグリットさんとのインタビューが実にその歴史の一コマをよく語っておりました。
これがきっかけで、同じくこの特集に掲載されていたブラヴァンドさん自身の覚え書きの訳“槙有恒を偲んで”、槙有恒著「わたしの山旅」の朗読そして本文を楽しく聴きまた読ませていただいた次第です。
1昨年の10月、アインシュタイン特別展を見た帰りにユングフラウに1日遊びましたが、このときは終日雲一つない青空でアイガーの北壁はもちろん東山稜の稜線もよく見えました(写真)。また登山電車の中で、かつてのドイツ・スイス合同のアンナプルナ遠征隊の一員で、その頂上を征服した二人のうちの一人の老アルピニストでベンゲン村に住むFritz Gertschさんにこれまた偶然お会いし、楽しくお話できる機会がありました。彼はその後アイガーの北壁に多くの日本人登山家をガイドしたとのことで日本には大変好意をもっておりました。
そんな経験もあり、85年前の槙有恒とブラヴァンドさんの友情と信頼を彷彿させ、さらにはその身近かな例から両国の歴史とか文化を互いに理解することになろうということを示唆している、この swissinfo 特集記事は漠然と日本・スイス市民交流を考えていた者にとって、実に素晴しい手本であり指針です。
一市民であるマルグリットさんにそれをまず語らせたswissinfoの編集スタッフの感性にまず脱帽です。
尚、この特集に関するブログは他のサイトでも見ましたが、この方はダウンロードした朗読を通勤時の電車の中で聴いているとのことです。確かに、槙有恒の自然体の文章が流れるように聴こえてきますから、忙しい日々の癒しにもなりますね。
後藤文夫


